交通・都市Urban Transportation
2019.03 - 2022.02
プロジェクト名
ホニアラ交通マスタープラン調査
- 交通シミュレーション
- 交通計画
ソロモン諸島は、6つの大きな島と1,000もの小さな島からなる人口70万人ほどの太平洋の島国である。 かつお、まぐろが豊富で、かつては日本企業の缶詰工場があるなど漁業でのつながりが深い。 太平洋戦争の激戦地でもあり、ガダルカナル島は多くの日本兵の戦死者が出た場所である。 日本は、空港や港湾、幹線道路の支援など主要なインフラを整備してきた主要な援助国である。 基本的には平和であるが、民族紛争や政治紛争を火種として、放火や暴動などが起きかねない危うさもあり、注意が必要である。
本プロジェクトでは、首都圏における交通課題を解決するための施策を検討して2036年を目標とする交通マスタープランを作成した。
提案したプロジェクトを順位付けして優先プロジェクトを選定し、その中からパイロットプロジェクトを実施した。
関係者へのヒアリング、ワーキンググループ(CWG、TWG)などの現地協議を通じて現状の課題を把握・分析するとともに、科学的なデータを取得するため、ソロモン諸島で初めてとなるパーソントリップ調査を含む交通調査を実施した。
主なプロジェクト成果は、第二東西回廊“Harbor View Drive”を提案し、既存道路の改良とミッシングリンクを結ぶための新規道路事業(長大橋2橋を含む)を提案したこと、民間バスが客待ちのために引き起こす渋滞の発生状況を解析し、乗客の乗車状況を詳しく調査・分析して、解決策を提示するとともに今後の検討に資する基礎情報を整備したこと、交通政策を管轄する道路交通委員会(RTB)の能力強化の提案である。
さらには、既存道路の改良のため、あらかじめコンクリートブロックを作成して現場で敷設するインターロッキングブロック舗装(IBP)を検討し、パイロットプロジェクトとして実証することで、実現可能性を確認した。
IBPはその後新たなJICAプロジェクトとして実施された。
Lungga Bus Terminal
Lungga橋のたもとに自然発生的にできたバスターミナルへのバスの出入りが交通渋滞を引き起こしている
プロジェクトが佳境にさしかかった2020年1月に新型コロナが拡大した後、ソロモン諸島政府は厳格な入国規制をとり、現地調査の延期を余儀なくされたことから、1年4ヶ月延期することとなった。
入国規制のある期間にパイロットプロジェクトを実施せざるを得なかったため、現地スタッフ、カウンターパートとオンラインで連絡をとりながら、業務を遂行した。
提案プロジェクト
橋梁4件、道路12件、技術協力3件のプロジェクトを提案した
事業内容一覧