鉄道、バス高速輸送システムRailways・BRT
2018.1 - 2022.11
プロジェクト名
メガマニラ圏地下鉄事業準備調査及び詳細設計調査
- EIA
- RAP
- 準備調査
- 環境社会配慮
- 詳細設計
フィリピンのマニラ首都圏及びそれに近接するブラカン、リサル、カビテ、ラグナの各市・州を加えた地域(メガマニラ圏)では、人口が1990年1,293万人から2015年には2,740万人に急増している。このような都市規模の拡大に伴う交通渋滞の深刻化により物流や人々の移動が阻害され、大規模公共交通機関の整備が喫緊の課題となっている。このような状況下、JICAはフィリピン政府の要請を受けて2015年2月に円借款により地下鉄を整備するための調査を開始し、その結果を受けて詳細設計のための調査が2018年1月末より開始された。
フィリピンで初の地下鉄となるメトロマニラ地下鉄はマニラ首都圏のバレンズエラ市からパサイ市に至る33.1kmの地下鉄を建設する事業である。車両基地や職員の訓練施設が設置されるバレンズエラ市を始点としてマニラ首都圏中心部の7つの市(バレンズエラ、ケソン、パシグ、マカティ、パラニャケ、パサイ、タギグ)の高度に都市化した地域を通過して、パサイ市でマニラ国際空港(Ninoy Aquino International Airport:NAIA)に、その手前のパラニャケ市では南北通勤鉄道に接続する。また、全区間で17の駅が計画されている。
この地下鉄事業は巨大なプロジェクトであり、詳細設計の内容もトンネルなどの土木工事、駅や職員訓練施設などの建築、レールや給電設備などの鉄道施設、鉄道車両の調達、列車の運行など多岐に渉る。このため、詳細設計チームには様々な分野の専門家の参加が求められ、KEIを含む7社のコンサルタントの共同企業体のチームが結成された。KEIは土木設計、施工計画・積算、環境社会配慮、労働安全衛生・品質管理計画を担当した。
2021年秋には「先行開業区間」である車両基地から3番目の駅(ノースアベニュー駅)までの区間の建設が開始され現在工事中である。
発展するマニラ首都圏の高層ビル群
この中心部にも地下鉄の駅が計画されている。
マニラ首都圏地下鉄の路線図
事業内容一覧